PCでの作業時間が年々増加するなか、生産性を高める手段として複数のモニターを設置するワークスタイルが定着しつつあります。画面切り替えに消耗されていた集中力と時間を減らせることから、デュアルモニターは通常のオフィスワークだけでなく、ライブ配信、動画編集、株式投資、コーディングなど幅広いシーンで使われるようになりました。
快適なデュアル環境を作るには、十分なデスクスペースの確保や配線の整理、モニターの配置や機能を工夫するなど複数の方法がありますが、そのひとつとして、適切な照明を取り入れることも重要な対策として選ばれています。光が不十分な環境でパソコン作業を続けると、画面の光が目に負担をかけ、集中力も落ちやすくなるためです。
本記事では、デュアルモニター環境で起こりやすい照明の課題を整理し、作業効率と快適さを高めるために今から取り組める具体的な対策・ライト選びを紹介します。
部屋やデスクのレイアウトにもよりますが、モニターを2台に増やすことで作業領域は大きく広がる一方、シングルモニターでは意識しなかった課題も表面化します。
デュアルモニターでよく見られる照明の問題を、以下にまとめました。
課題
原因
影響
画面と周囲の明暗差
明るい画面と暗い周囲とのギャップが、広い視野の中で際立つ
目が明暗に順応し続け、眼精疲労や頭痛を招きやすい
デスク全体の明るさのムラ
作業エリアが1台分から大きく広がる
画面を移るたびに、目が明るさの変化に慣れ直す必要がある
光のまぶしさ・映り込み
モニターの台数や角度が増え、光が画面に反射しやすくなる
画面の視認性が低下し、目を細めたり姿勢を変えたりすることで負担が増す
デスクスペースの圧迫
作業エリアの拡大で、照明を置く余地自体が限られる |
照明の導入そのものを諦めてしまうことがある
モニター間の死角
2台の画面の間に光が届きにくい隙間ができる
資料と画面を往復する作業で、視線移動のたびに暗さを感じる
周辺機器による影
モニターアームやドックなど、光を遮る設置物が増える
手元の書類やキーボードが見えづらくなる
以上のように、不適切な照明のもとでパソコンを使用することで、目の疲れやすさとともに、ストレスが無意識に増加してしまいます。さらに、政府もパソコン作業環境の最適化に注目しており、厚生労働省が制定するVDT作業ガイドラインでは、ディスプレイやデスク周りの照度基準、グレア防止のための対策が定められています。
これらを防ぐためにはどういったポイントに気を付け、照明を選択すれば良いのでしょうか?
まず、デュアルモニター環境にはさまざまな形があり、レイアウトごとに異なる照明上の課題が生まれます。照明を選ぶ前に、ご自身の環境に最も近いパターンを把握しておきましょう。
モニター配置
向いている用途
照明を選ぶコツ
横並び配置
一般的なマルチタスク、資料確認、ダッシュボード、会議
デスク全体にわたる、より広い照明範囲が求められる
縦横配置
コーディング、読書、執筆、参照資料の多い作業
メイン作業エリアとサブスペースの両方をカバーしつつ、縦置きモニターに光が当たらないようにする
斜め配置
2画面を内向きにした集中作業
複数の画面角度からの反射グレアを抑えるため、光の向きを精密に制御する
上下配置
小型デスクや縦方向の情報モニタリング
上下いずれのモニターにもグレアが生じないよう、光の位置を細かく調整すべき
ノートPC+外付けモニター
ハイブリッドワーク、在宅勤務、コンパクトな環境
画面高さの違いとコンパクトなデスクスペースの両方に対応できる照明が必要とされる
画面やデスク、メイン作業エリアが実際にどう配置されているのかは、光の配置にも大きく関わりますので、ディスプレイの配置に合わせて対策を考えることで、最も適切な照明を設定することが重要です。
これらをもとに照明を選ぶ際、それぞれの照明の特徴を比較してみることで、ご自身のデスク環境に適した選択肢が見えてきます。以下に代表的な照明タイプとメリット・デメリットを紹介します。
デスクライトは、アームやスタンドで角度と位置を自由に調整できる、昔からある定番の照明です。デュアルモニター環境では、キーボードの手前や資料を置くスペースの脇に設置し、手元の作業エリアをピンポイントで照らす使い方が一般的です。
モニターの上部に取り付けるタイプのライトで、画面の前に光源を置かずに手元を照らせるのが特長です。デュアルモニター環境では、メインで使う画面に1台設置して主作業エリアを重点的に照らしたり、2台のモニターそれぞれに1台ずつ取り付けて、画面ごとに独立した明るさを確保したりする使い方ができます。
モニターの背面に光を当て、壁や背景を照らす照明です。画面そのものではなく周囲を照らすことで、明るい画面と暗い背景とのコントラストをやわらげます。デュアルモニター環境では、2台の画面それぞれの背面に取り付けたり、2台をまたぐ形で背面に設置したりする使い方があります。
以上をまとめると、デュアル環境向けの照明には以下の要素が含まれている必要があります。
確認ポイント
選び方のヒント
対応機能
照射範囲の広さ・明るさ
作業エリア全体を、概ね500ルクスを目安にカバーできるか
2台の画面にわたる広範囲をムラなく照らせる配光性能
光の方向性
光がデスク面に向き、目や画面への直接光・反射光が抑えられているか
直接光や反射光による眩しさを防ぐ非対称光学設計
明るさ・色温度の調整幅
使用状況に応じて、明るさ・色温度をどのくらい調整できるか
室内の環境変化に応じた自動調光機能
高さ・前後の調整幅
モニターのサイズ・配置に合わせて調整できるか
モニターの設置環境に合わせて可動する高さ・前後調整機構
バイアス照明の有無
モニター背面を照らし、画面と周囲の明暗差を和らげる機能があるか
画面と周囲のコントラストを低減するバックライト
設置方式
天板の厚み・下部の空きスペースが、クランプ式の設置に対応しているか
安全かつ安定して設置できる固定方式
これらの条件をすべて満たす製品は多くありませんが、デュアルモニター環境向けに専用設計された照明であれば、取り付け一つでまとめて満たすことができます。主なメリットは以下の通りです。
デュアルモニターでは作業エリアが1画面分から大きく広がるため、通常の照明では明るさにムラが生じやすくなります。デュアルモニター用のモニターライトは、1つの画面の前方だけでなく、作業エリア全体により広く均一な光を届けられるよう設計されています。
また、複数のモニターが異なる角度で配置されていると、光が目に直接入ったり画面表面で反射したりしやすくなりますが、光の向きを制御し光をデスク面にとどめることで、こうした直接光や反射によるまぶしさも抑えられます。
デュアルモニターの環境では、モニター本体やアーム、ドック、ケーブル類だけですでにデスクの大半が占められていることも少なくありません。デュアルモニター用のモニターライトは、省スペースな設計によってデスク上をすっきりと保ちながら光を確保できます。
さらに、画面ごとに別々の照明を追加していくと、機器や配線が増えてセットアップ自体が複雑になりがちですが、1台で2画面分の作業空間をまとめて照らせるため、光源をむやみに増やさずに済みます。
部屋を暗くして作業していると、明るい画面と暗い周囲との明暗差が強くなり、視覚的な不快感につながることがあります。デュアルモニター用のモニターライトは、画面・デスク・周囲それぞれの明るさのバランスを整える役割を果たし、こうしたコントラストによる負担を和らげるのに役立ちます。
BenQは2017年に世界初のモニターライト「ScreenBar」を発売して累計150万台を超える実績を持つブランドです。その知見を踏まえて開発された、デュアルモニター環境向けのモニターライトが「ScreenBar Max」です。
ScreenBar Max最大の特長は光を三角形状に正確に整形し、画面や目に直接光が当たるのを防ぎながら、2画面分の広いデスク全体を均一に照らします。斜めに配置したモニター構成でも、映り込みを抑えられるように設計されている点は、従来のモニターライトとの大きな違いです。
モニター背面を照らすバックライトを搭載しており、バイアス照明としてANSI推奨とされる1:3のコントラスト比を意識した明るさ調整が可能です。画面と周囲の明暗差を抑えることで、暗い部屋での長時間作業でも目の負担を軽減しやすくなります。
17.5〜28cmの前後スライド調整と3段階(55cm/63cm/71cm)の高さ調整に対応しており、モニターのサイズや配置に合わせて柔軟に光の位置を最適化できます。横配置は34インチ・縦配置は28インチまでのモニターに対応します。
ドローンにも使われる24GHzミリ波レーダーによる自動検知機能で、デスクに近づくと自動的に点灯し、離席時には自動で消灯します。環境光センサーによる自動調光は最大700ルクスに対応し、色温度は2700K〜6000Kの範囲を25K刻みで調整できるため、集中したい作業からリラックスタイムまで幅広いシーンに対応します。
Step 1. 主な作業位置に合わせて配置する
2台のモニターのちょうど中間ではなく、普段座って作業するメインポジションの背後に本体を合わせます。
Step 2. 高さと前後の固定・調整を行う
デスクにクランプで固定し、モニター配置に合わせて高さと前後の距離を調整します。ランプヘッドを画面と平行に保つと、デスク全体をバランスよく照らせます。
Step 3. 電源をつけて光を調節する
フロントライトとバックライトをそれぞれ点灯し、明るさと色温度を作業内容に合わせて調整すれば完了です。
デュアルモニター環境は作業効率を大きく高めてくれる一方で、光のコントラストや死角といった、シングルモニターでは気づきにくい課題を抱えやすいものです。
デスクの配置やモニター本体の機能を見直すことに加えて、デュアルモニター専用に設計された照明を取り入れることで、画面間の明暗差や映り込みといった根本的な課題にまとめてアプローチできます。
ScreenBar Maxは、その選択肢の一つとして、2画面分の広いワークスペースを均一に照らす専用設計のモニターライトです。まずは本記事のセルフチェックリストで、ご自身のデスク環境を見直すところから始めましょう。
使用自体は可能ですが、シングルモニター向けのライトは1画面分の照射範囲を想定して設計されているため、光線の干渉や色温度など細かな調整が必要となります。
デュアルモニター専用に設計された製品であれば、1台で2画面分を均一な明るさで照らせるため、設置の手間も抑えられます。
併用可能です。シングル・デュアルいずれのモニターアーム構成でも使用でき、最適な照射範囲を確保するには、デスクの中央付近やモニターアームの間に設置することが推奨されています。
普段お使いのデスクライトが片側だけを照らしていたり、デスクが手狭に感じられたり、画面に光が映り込んでいると感じる場合は、導入を検討する価値があります。
通常のデスクライトはスポットを照らすことを前提に設計されているため、2画面分の広さをカバーしようとすると、どうしても明るさのムラや反射が残りやすくなります。
暗い部屋ほど、画面の明るさと周囲の暗さのコントラストが強くなり、目への負担も大きくなる傾向があります。ScreenBar Maxはフロントライトで手元を照らしながら、バックライトで画面周辺の明暗差を和らげられるため、暗い部屋での長時間作業とも相性の良い照明です。
目にやさしく、心地よい照明体験
BenQ Smart Lightingは、2017年、働き方・暮らし方・見え方に寄り添ったモニターライト「ScreenBar」を生み出しました。モニターライトをはじめ、学習をサポートするデスクライトや、ノートPCでの作業に適した照明モードなど、一人ひとりの生活シーンに合わせたスマート照明を展開しています。私たちは、現代のくらしに求められる「光」を追求し、シーンに合わせて光を自在にコントロール。目にやさしく、心地よい照明体験を通じて、毎日の集中と快適な環境づくりをサポートします。