2025.12.04
ベンキュージャパン株式会社(以下、BenQ)は、2025年11月20日(木)・21日(金)の2日間、東京都立産業貿易センター 浜松町館で開催された、保育業界に特化したビジネス商談見本市「保育博2025 ―保育・教育ビジネス&サービスフェア―」に出展しました。
「保育博」は、保育園、幼稚園、こども園の開設および日々の運営で必要な什器、備品、製品、サービスが集うビジネス商談見本市。今年で第7回目を迎えましたが、BenQがブース出展を行うのは昨年に続いて2回目となり、保育現場での活用が注目される電子黒板「BenQ Board」を展示しました。
今年のBenQブースでは、65インチのBenQ Board「RP6504-2H6」を展示。機能面など製品としての特徴を紹介するのはもちろんですが、より実践的な使い方などソリューションを重視。来場者に対しても、実際の活用例などをデモンストレーションを交えながら、使用感やメリットなどを伝えました。
(左から)幼児教育専任担当:近藤、電子黒板製品担当(台湾本社):Ellie、電子黒板製品担当:高見
昨年に続いて出展した経緯について、BenQの近藤氏は、「昨年はまだまだ保育業界において、電子黒板に対するイメージがまだ弱かったのですが、今年は我々が一年間活動してきた中で、実際の事例、実例、さらに導入園の数などをあらためてお客様にお伝えできる場として出展させていただきました」と説明。電子黒板の知名度はもちろん、有効性の認知が進んだこともあって、「昨年度よりも、興味を持ってくださる方が増えています」と、二度目の出展に手応えを感じている様子でした。
そして、BenQ Boardを紹介する際、「“電子黒板”という言葉はあまり好きではありません」と近藤氏は話すそうですが、「“電子黒板”というと、どこか難しそうなイメージを持たれる方が多いのですが、まったくそういったことはなく、大きなスマホやタブレットだと思って接して欲しい」と、その真意を明かします。「ただ大きくなっただけで、触れて使いだしてみればそんなに難しくない。それをまずわかっていただきたい」と続けます。
電子黒板だからといって、何かを新しいことをしなければならないという考えを捨て、「すでに出来上がっているものの中から、ひとつでもふたつでも良いので、なにか組み合わせることによって、時間短縮ができるとか、効率が上がる、理解や学び易くなるといったメリットがあるのであれば導入する価値があると思います」との考えを示します。
「今のスマホやタブレットは大変高機能なのですが、ほとんどの方は、その10%や20%くらいしか機能を使っていない。でも、それだけでも十分便利と考えます。ただ、その10%や20%の内容自体は人によって様々なのです」と現状を指摘し、「電子黒板もそれと同じで、その“様々な10%、20%”が非常に重要。決して安いものではないので、使いこなさないといけないというプレッシャーが掛かるかもしれませんが、それを最初から求めるのではなく、使い続けていくことで、より便利な機能をだんだんと使いこなせるようになっていきます」と、まずは使ってみることが大事ということを強調します。
そして、「保育士のなり手不足も問題になっている業界ですが、教えやすく働きやすい機材が揃った園に就職したいと思うのではないか」と、電子黒板の導入は、教育的な価値だけではなく、雇用の面でも有利に働くとの見解を近藤氏は示します。「もちろん、子どもたちにとっても、親御さんにとっても、やはり設備の揃っている園を選びたいと思っているので、確かに決して安い投資ではありませんが、特に今の子どもたちは産まれた時から身近に画面があればタッチする“タッチパネル・ネイティブ”で、機器には非常に親和性が高いので、長い目で見て、導入を検討していただければ」と、あらためて導入の意義を示しました。
そして、現在様々なメーカーから数多くの電子黒板がリリースされていますが、その中でも「BenQ Board」を選ぶメリットとして、BenQの高見氏は、「多機能」であることと、「健康」面に配慮している点を挙げます。「他社様の製品よりも多機能であることが第一。WEBから画像を持ってきたり、AIでその画像の背景をくり抜いたり、その場で編集したり。子どもたちの興味に対して、すぐに先生が対応できるところが大きな魅力」であり、「大きな画面が園に初めて入るので、やはり目の疲れなどが気になる場合もあるかもしれませんし、タッチパネルなので、先生や園児たちが直接画面を触れることになります。BenQ Boardは、目に優しいブルーライトカットと、画面やペン、リモコンも抗菌仕様になっていますから、安心感が高いです」と、BenQ Boardならではの特徴をアピールします。
実際に導入した園からも高く評価されており、「先生方から『待ってました』という声をたくさんいただいております」という高見氏。これまで多くの園で使用されていたプロジェクターは、設置や接続、部屋を暗くするなどの手間が避けられませんでしたが、BenQ Boardであれば、そういった手間もなく、簡単に映し出せる点も高評価とのことです。ただ、その一方で、「機能が多すぎて困るという声もある」とのことですが、近藤氏と同様に高見氏も、「最初から全部覚える必要はなく、簡単なところからスタートして、徐々に覚えていけばよいです」と説明しているそうです。
「当初は、私たちも、せっかくの電子黒板だから、何か園で新しい活動に利用してもらうほうが良いのではないかと思っていました」と振り返る高見氏ですが、「実際は、今やっている活動をサポートする、例えば、絵本の読み聞かせのときに大きな画面に映したり、説明事項を小さな紙で渡すのではなく、大画面に映して、みんなで一緒に見たりするなど、これまでに先生方がやっていたことをデジタルでサポートするというほうが、より電子黒板の有効性がわかるのではないか」との考えを明かしました。
そんな中で、BenQ Boardと“探究活動”との親和性について言及。「探究活動は、園児が興味を持つことがテーマになるわけですが、実際、何に興味を持つかは、その時にならないとわからない」という状況において、「例えば、落ち葉に興味を持った場合は、iPadなどで写真を撮って、BenQ Boardの大きな画面に映し出すことで、みんなの意見をまとめたりすることができる」とその即時性、柔軟性に大きなメリットがあるという高見氏。さらに、探究活動においては結果を記録しておくことも重要。「保育ドキュメンテーションとして、園での活動を記録することで、成長過程を確認したり、活動内容を保護者の方と共有できたりする」点は、デジタルで保存できるBenQ Boardの有効性であり、価値に繋がるものだとアピールします。
“Teach Your Way ~保育は、もっと自由に。”をモットーに、BenQ Boardを展開するBenQですが、「いろいろな機能をわかりやすくしながら、“保育をもっと自由に”なっていくことを期待したい」という高見氏は、今後よりAIを活用した機能が増え、BenQ Boardがこれまで以上に、人間とのうまいコミュニケーションができる電子黒板になっていくことを期待します。そして現在、新学社や鈴木出版など教育系コンテンツを扱う会社との協力関係を深めているBenQですが、そのネットワークをより広げて、「様々なパートナー様、販売業者様と一緒に、この業界をより一層、盛り上げていきたい」と、今後のさらなる展望を明かしました。
鈴木出版のステップブックを展示。電子黒板とiPadをミラーリングして、書画カメラのように電子黒板に投影しました。
新学社×ユニティ共同開発の知育アプリ「新学社×あそんでまなぶ!」を電子黒板で実演している様子。
※新学社×ユニティ共同開発の知育アプリ「新学社×あそんでまなぶ!」はBenQ Boardでご利用いただける有償のWEBアプリケーションです。小学校入学までの学びをサポートする知育・教育WEBコンテンツを、年少さんから年長さんまでそれぞれに合わせてご提供いたします。詳しくはこちらのページをご確認ください。
また、今回の保育博には、BenQの台湾本社からEllie氏も応援で参加。そこで、電子黒板、そしてBenQ Boardに関する海外事情についてお聞きしました。
「海外では、日本よりも電子黒板の普及は進んでいます」というEllie氏。特に海外は、先生が文字を教えたり、動画にあわせて踊ってみるといった使い方よりも、子どもたちがテーマを探して、グループでディスカッションを行うような、いわゆる“探究学習”が既にメインとなるため、そのスタイルと親和性の高い電子黒板の導入は、早くから始まったとのことです。
そして、日本の教育事情についても、「新しいものを取り入れると完璧に使いこなせるか心配」という傾向が強く、それが電子黒板普及へのハードルになっていると指摘。それに対して、海外では、新しいものを取り入れていくマインドが強いことに加えて、「(完璧ではなくても)まずはやってみたいという気持ちが強い」ことを、電子黒板の導入に積極的な理由として挙げます。「電子黒板自体は、決して難しいものではなく、タブレット感覚で、子どもたちでも手軽に操作できるのですが、なかなかそういったところが伝わりにくい」という現状を示唆しつつ、それが解決できれば「日本でも十分に普及する可能性がある」との見解を示します。
BenQ Boardの普及率に限ると、オーストラリアやタイでの導入例が多く、特にタイのバイリンガルプレスクールには、ひとつの園に60台を納品した実績があるとのこと。その一方で、地元台湾については、「教育事情が日本と似ているところがあって、一般的な幼稚園や保育園でのまだあまり展開できていない」ことを打ち明けつつ、「これも日本と同じですが、まだまだ発展する可能性が高い」と前向きに捉えます。
「電子黒板は想像するよりも複雑ではなく、誰でも直感的に操作できる」ことが大きなメリットであり、「教材を映すだけでなく、WEBサイトにアクセスできたり、子どもたちの作品を大きく映し出したり、みんなと一緒にディスカッションをして、チームワークを養うこともできる」など、工夫ひとつで様々な活用ができることをアピール。「一度体験していただければ、必ず導入への興味がわいてくると思いますし、我々ももっと園の先生がより簡単により自由に保育ができる環境を提供できるように貢献していきたい」と、さらなる普及に力を入れていくことを誓いました。
幼児教育向け電子黒板「BenQ Board」に関するお問い合わせや導入に関するご相談
幼児教育向け電子黒板「BenQ Board」製品詳細・導入園一覧や導入事例について